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相模原の事件をめぐって 8月8日

 8月8日に聞いた、3人の当事者の意見を掲載します。
 一人目は、一度メールでいただいた文章を載せた大野剛資さんの言葉です。

 私たちの仲間が無残な殺され方をしたのですが、とても悲しいだけではなくて、いろいろな問題を孕んでいることなので、きちんと述べさせていただきます。世間の見方を僕は改める必要があると思います。なぜなら、一人一人きちんとした考えを持っていることを前提にしないで、何もわからない人たちでも殺されるのは間違いだということしか語られていないからです。だけど、重要なのは亡くなった人たちにもしっかりした考えや感情があって、がんばって生きているというよりも人生の価値を深いところで見通していきていた人たちであることを理解したうえで、全ての議論をなされるべきではないでしょうか。

 次いで、20代の女性の言葉です。

 私も突然の悲しいニュースで毎日涙こそ流さなかったけれど悲しみにくれる日々が続いています。でも、私は今回のことは何かを訴えることができそうな不思議な勇気も感じていたのですが、まだまだ理解されてはいないとはいえ、こうして確実に意見を述べられているので少しだけ救いがある気がしました。
 亡くなった仲間たちは何もわからない人と決めつけられていますが、けっしてそんなことはないと今回こそしっかりと訴える必要があると感じたからです。涙だけで泣きくらすのでは亡くなった仲間たちの本当の鎮魂にはならないと思うので、私はしっかりと声をあげたいと思います。


 次は、盲重複障害と呼ばれる20代の男性の言葉です。

 僕も今回の事件ではとても悲しい思いをしました。でもやっぱり、このままではいけないと強く思えたのは僕たちにも言葉を伝えるやり方が見つかったからです。僕も重複障害者とまさしく言われる人間なので、全くこの犯人は僕を殺したかったのだと痛切に感じ、身震いがしました。でも昔なら言われっぱなしだったけどもう僕たちはただの人形ではありません。みんなでしっかりと2つの誤った認識を正したいと思います。一つは僕たち重複障害者にもしっかりとした認識能力があるということです。もう一つはみんなもいってくれるように、どんな重い障害があっても人として命は平等だということです。僕たちはこの二つの誤った認識を正すことについて、これから積極的に意見を発信していきたいと思います。

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プロフィール

柴田保之

Author:柴田保之
所属:國學院大學人間開発学部初等教育学科
重度重複障害児の教育、知的障害者の社会教育、介助つきコミュニケーションについて実践的に研究を進めています。

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